01 02
男性器の形を型どり、所々小さなイボが付いた奇妙な形のおどろおどろしい真っ赤なバイブ。
実物のバイブを始めて目にした美雪はただただ恐怖に怯えるしかなかった。
「パンツ脱いで、ベッドに横になって」
「いや、いやっ…! ごめんなさい、許して…っ!」
「うるさいな。早く脱げよ。…それとも、無理やり入れられたいの?」
「…っ!」
刺すような鋭い瞳に睨まれ、背筋が凍り許しを乞う言葉が喉でつっかえる。
逆らえば何をされるかわからない…。
美雪には素直に従うという選択しか残されていなかった。
瞳を涙で濡らしながら下着を脱ぎ、静かにベッドに横たわる。
「痛くならないように、ローションつけてあげる」
そう言うと北川は鞄から透明の小さなボトルを取り出した。
ベッドに座り、ボトルの蓋を開けると中の液体を己の指に絡ませ始めた。
トロトロと粘り気の強いその液体が卑猥に北川の指に絡めとられていくのを美雪は不安な表情で見守る。
「…いつ見ても美雪のここはいやらしくて綺麗だね」
ローションをつけていない方の左手で北川は閉ざさっている割れ目をそっと撫でる。
ピクリと反応するアヤを見て口角を緩ませ、そして静かに囁く。
「…膝立てて、脚広げて」
美雪は言われたままに脚を開く。
他人に見られたくない一番恥ずかしい所に北川の視線を痛いくらいに感じ、羞恥でみるみる熱くなっていく体…。
「…ん…っ」
脚を開いたことで少しだけ露わになった恥部にローションのついた指があてがわれ、ローションの冷ややかな感触に美雪はゾクリと背筋を震わせる。
微かな水音を立てながら全体を撫で回し、充分濡れたところで指に余ったローションをバイブに塗りたくり、それを美雪の淫猥な入り口へ持っていく。
「ひっ…ひぁ、っあ、あぁ…!」
ローションをまとったバイブはズブズブと滑るように簡単に美雪の中へと埋まっていった。
美雪は体の芯を突き抜ける快楽に身が震え、抑えきれない欲望の声を漏らす。
「ほら、美雪のここ…。バイブを根元までズッポリくわえ込んでるよ」
「や…やぁ…っ」
羞恥心を煽る北川の囁きに顔を紅潮させるも、バイブを緩く出し入れされるその刺激に体は素直に反応し、ローションとは違う熱い液体が美雪の欲望を示すように零れ落ちる。
快楽に飲まれ、瞳を潤ませた火照った顔で甘い喘ぎを漏らす美雪を北川は冷ややかな笑みを浮かべて見据える。
「…クス。まだまだこれからだよ?」
「……ふ、ぇ…っ?」
──カチッ
ヴヴヴヴヴヴヴッ
「ひゃ、っ?! やっ、何……っ!」
突如美雪の中に埋まったバイブが小刻みに振動を始め、ア美雪は何が起こったのか状況をうまく理解できないままその振動が与える刺激によって体をビクビクと跳ねさせる。
「このバイブ、5段階まで振動を上げられるようになってるんだ。ちなみに今はまだ1」
「やっ、やだこれ…っ! 止めて、先生、止めてよ…っ!」
中を振動で弄くられるという今まで体験したことのない快楽に美雪は涙をこぼしてひたすらこの震えに耐える。
美雪の悲願など耳にもくれず、北川は顔色一つ変えずバイブのスイッチに添えた親指に再びゆっくりと力を込めた。
ヴヴヴヴヴヴヴーーーッ
「…レベル3」
「いやぁあっ! あっ、ああぁあ!や、めて…っせんせ…っあぁ!!」
一気に振動の強さを上げられ、肉壁をかき乱しのた打ち回るその絶対的な存在感と共に絶えず襲ってくる強烈な快感。
悲鳴にも似た喘ぎを上げ、シーツを掻き美雪は開いた脚をぶるぶると震わせて、気が狂ってしまう程の強すぎる痺れを受け止める。
北川は再び鞄の中をあさり、太めの医療用テープを一つ取り出した。
それを使ってバイブと脚へ繋ぎ貼り、しっかりとバイブが抜けないように固定させる。
そして脱ぎ捨ててあった美雪の下着を取りバイブが挿さったまま履かせ、快感に悶え続けている美雪の体を支えて起こす。
「…椅子に座って」
「ひっあっ、は…っはい…、っくぅ…!」
北川に抱えてもらいながら立ち上がり、半ば引きずられるようにして椅子まで歩き、ゆっくりと腰を下ろした。
「いゃ…っ!! …んうぅっ、う、あっあぁあ…!」
座ったことでバイブがより深い所までねじ込まれ、美雪は机に突っ伏して熱い疼きに身をよじらせる。
「駄目だよ寝たら。これから復習問題をやってもらうんだから」
「もっ、もんだ…い…っ?」
美雪の顔の横にス、と一枚のプリントが置かれる。
震えながら頭を起こし虚ろな視界でプリントに目を向ける。
…ざっと50問はあるだろうか。
プリントいっぱいに埋まった難しい文字の羅列に美雪の頭の中は真っ白になった。
「これが終わったらバイブ抜いてあげる」
「…こんな…っ、無理、ですっ…!っく、で 出来ないよ…!」
「無理じゃない。やるんだよ」
そい言い放つ北川の声色も目も、酷く冷酷な雰囲気を漂わせていた。
どんなにお願いしようと言われた通りにやらない限り解放されることはない。
「そろそろ7時か…」
掛け時計を見上げて北川がポツリと呟く。
7時になると2人はリビングまで降り、母と妹と一緒に夕食をたべる。
それがいつもの流れとなっている。
「美雪は勉強疲れで少し休憩してるってことにしておくから。…俺が戻って来るまでにプリント終わってなかったら…一気に5まで上げるからね」
「そっそんな…!!」
一問解くのがやっとな美雪にとってそれは到底無茶な課題だ。
美雪は必死に首を横に振って、北川の腕を掴んで部屋を出て行くのを拒む。
「それじゃあ…頑張ってね」
あっさりと美雪の手を振り解き、北川は何食わぬ顔で颯爽とドアまで歩いて行く。
「いや…っ! 待って!先生!せんせ…っ」
──バタンッ
美雪の乞いも虚しく、北川は部屋を出て行ってしまった。
一人取り残された部屋に、これから美雪を狂わせることになるバイブの音が無情に響く…。
‐END‐
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