淫乱愛猫 01 02 03
土日や休みの日になると私と彼氏のリョウは、リョウのおじいちゃんとおばあちゃんが昔住んでいた古い一軒家に忍び込んでのんびりイチャイチャしながら過ごす。
住宅街から離れた人気のないこの場所は私達にとって絶好の隠れ家だ。
そして今日も私とリョウは2人でこの家に訪れ、茶の間にあがり持ってきたお菓子やジュースを広げダラダラと寝そべりながらたわいのない雑談をしていた。
いつもと何ら変わりのない光景。
その当たり前となっただらけた空気を、リョウの唐突な一言が変化をもたらした。
「…ねぇ、アヤさ、猫になってみない?」
「ほぇ? 猫って?」
リョウの突拍子もない一言に私は軽く動揺しながら体を起こしてリョウを見る。
「ここにいるときだけ俺のペットになって欲しいんだ」
「ペッ…ト…?」
リョウが猫大好きなのは前々から知ってたけど…。
え? 私が猫になれって?
普通にここで本物の猫飼えばいいじゃん。
え?どゆこと?
頭の中が?マークだらけになって呆然とする私にクスリと小さな笑みを向けて、立ち上がったかと思うとリョウは隣りの荷物が置いてある部屋へ入って行った。
何がなんだかわからないままただポツンと座っていると、リョウが自分の鞄を持って戻ってきた。
「…これ。付けてみて」
爽やかな笑顔で私の目の前に突きつけてきたのは、黒いフワフワの猫耳がついたカチューシャ。
…猫ってつまり…コスプレ…ッ?!
「ぇええっ?! やだっ、似合わないし恥ずかしいよ!」
「大丈夫。アヤには絶対似合うよ」
「……っ」
どうにも私はリョウの笑顔に弱い。
何でもないその笑顔からたまに絶対的な制圧感を感じて、気持ちが呑まれて逆らえなくなる。
「ちょっとだけだからね…っ」
カチューシャを受け取りしぶしぶ頭につける。
……なんか変な感じ。
何もしてないのに。ただ猫の耳がついたカチューシャをつけただけなのに…。
胸が凄いドキドキしてくる。
「ほら、思った通り。凄く可愛いよアヤ」
体をやんわりと抱きとめられ、そのまま優しく押し倒される。
キャミを一枚着ているだけの無防備な上半身にリョウは体のラインをなぞっていくように指をスルスルと這わす。
私はこの焦らすような愛撫が凄く好きだ。
乳首に触れそうで触れないところを執拗になぞられたり、肩や鎖骨を撫でられるだけでアソコが疼いて熱くなってくる。
「ゃ…っ!」
不意に、今まで触られてこなかった乳首を摘まれビクンと体が跳ねる。
摘まれたまま先を軽く押されたり、指先でピンッと弾かれたり…巧みに動くリョウの指に私はただ弄ばれるしかない。
「気持ちいい?」
「ん…っ気持ちいい…もっと触って…リョウ…っ」
いつものように、わざとらしく悩ましげな表情を浮かべリョウを見上げ、甘ったるくおねだりする。
そうすればリョウは私の願いを素直に聞き入れて私をもっと淫らにしてくれる。
…はずなのに。
強い刺激を与えてくれると思ってた指は突然動きを止め、私の体から離れていく。
「…駄目だよ、アヤは今は猫なんだから。ちゃんと猫の言葉を使わなきゃ」
「へっ…」
"猫の言葉" …なんとなく想像はつく。
でもそんなの、恥ずかしくて言えるわけないじゃん…っ!
どうやって誤魔化せばいいか必死に考えていると、小さな溜め息が聞こえてきた。
起き上がったリョウが私に無感情な笑みを向けてポツリと吐き捨てる。
「言ってくれないなら、もうおしまい」
「…な…っ」
…いやっ! ちょっと待ってよ!
こんな中途半端な状態でほったらかされるなんて…!絶対嫌!
もっと触って欲しい。もっと気持ち良くなりたい…っ!
「…もっ…」
「ん?」
「もっとシて欲しいにゃ…っ」
みるみる顔が熱くなっていくのがわかる。
恥ずかしくて恥ずかしくて、私は固く目を瞑る。
すると、ふわりと頭を撫でられる感触が降ってきた。
恐る恐る目を開けると、視界いっぱいに穏やかに微笑むリョウの顔。
「…アヤ」
名前を囁かれながら唇を指でなぞられ、トクンと胸が高鳴る。
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