お兄ちゃんの玩具 01 02 03 04
──ガチャッ
布団に寝転がって漫画を読んでいたら、不意にドアが音を立てて開いた。
慌てて体を起こしてドアを見ると、そこには見たくもない男の姿があった。
「ちょ…っ、勝手に入って来ないでよ!」
「突然入ってきたくらいでそんなおっかない顔しなくてもいいだろー? ……もしかして、また人に見られたらヤバいことでもしようとしてたの?」
黒髪&黒縁眼鏡で見た目だけ頭の良さそうなこの男は何を隠そう私の実の兄。
ニヤニヤとムカつく笑みを浮かべ囁くそのわざとらしい問いかけに、私は眉間にシワを寄せて苛立ちを露わにしながら声を荒立てる。
「何の用っ?」
「遊びに来た」
「はあっ?!」
「兄が妹と仲良く楽しく触れ合おうと思っちゃ悪い?」
「…っどうせ…ろくでもないことする気なんでしょ」
「ろくでもないことって?…何想像してんの?」
クス…、と小さな笑い声が聞こえてくる。
──頭の中にあのときのことが鮮明に蘇る。
…今まで味わったことのない羞恥心。
それとは裏腹に、刺激を欲して疼く下半身。どんどん熱くなる体。
『奈津がこんなにエロい奴だったなんて知らなかったな』
耳元に響く囁き声と笑い声。蠢く無数の指…抑えられない欲情……
「…俺の指であんなに乱れてたくせに…。本当はまたやって欲しいんだろ? 変態」
「違っ…、私はそんなっ…!」
「ふっと〜いバイブをズコズコ出し入れさせてアンアンよがってたくせに変態じゃないって?」
「っ……!」
──…そう、それは一週間前のこと。
携帯でアダルトグッズを注文できるサイトを見つけた私は好奇心に煽られ、ミドルサイズのバイブを購入した。
数日後、私宛てに業務的な白い小包が送られてきた。
私はそれをすぐに注文してたアレだと悟り、家族に見付からないようそそくさと部屋に持って行った。
家に私しかいないのを見計らい、不安や期待…色々な感情を膨らませて中身を開ける。
画像で見た通りの簡素で無機質な透明のバイブ…。
それを見ただけで私の股間はズクリと疼いた。
興奮を抑えきれない私は早速それを使ってみることにした。
布団の上に座ってスカートをまくし上げパンツだけ脱いで、バイブを疼くそこに当てがう。
「ん…っ」
初めはなかなか入らなかったけれど、濡れていくにつれゆっくりゆっくりと沈み込んでいった。
「は…ぁ…っ!」
半分くらいまで入ったところで焦れったさに負け一気に力を込めて押し込んだ。
先が奥深くに突き当たり、痺れるような快楽が体の芯を突き抜ける。
「んっ、ん、…あっ…!」
…ハマってしまったら最後。
それから私は夢中になってバイブを出し入れしてナカをかき乱した。
周りなんて見えなくなってしまうくらい、快楽に溺れきって…。
お兄ちゃんが帰ってきて、用事で私の部屋に入ってきたことなんてまるで気付きもしなかった。
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