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「…意地悪な方ですね」


…あんたに言われたくない…っ!

男を睨み付けようとしたそのとき、耳を弄んでいた指がふと首筋に移り渡り、私はその新たな刺激に強気をつくろおうとしていた目を情けなく伏せてしまった。


「でも、そういう態度は逆に自らを追い詰めるハメになってしまいますよ」

「あっ、あ…! ん…っ!」


鼓膜を震わす穏やかな声質に同調して指はすべやかに首から肩、鎖骨へと移動していく。


頭と体の内に絶え間なく甘い痺れを送り込まれて、ゾクゾクと背筋に駆け抜ける快感を止められない。

気を緩めたら呆気なく腰が砕け果ててしまいそうだ。


「わたしは貴女のような可愛らしい方に抵抗されると、ますます苛めたくなってしまう性分なので」

「っあ…! ダメッ、そこは…っ!」


囁かれた言葉がどういうことかと見せ付けるように指がゆっくりと下降して汗ばんだ胸の膨らみに沿って円を描いていく。

男が見据えているのは胸の登頂で硬く萎縮している赤い実。

その視線と、徐々に近づいてくる指先に極限まで焦らされて、心臓が壊れてしまいそうなくらい激しく脈打つ。


「や、だっ…! 触んな…っあ! やあぁあああっ!!」


ついに指がしこりに到達してしまったかと思うと間髪入れずそこをキュッとキツくつままれ、今まで必死に保っていた強情が一気に砕け散っていった。

代わりに湧き起こった絶頂によって全身が快感に埋め尽くされていく。


「あっ、ふぁ…っ! あ、んんぅ…っ!」


法悦を終えてもビリビリと神経に流れる電流が止まず、呼吸を整えることすらままならない私は何度も体を痙攣させながら淫らな嬌声を漏らし続ける。


…ただ胸を抓られただけなのに…。


これで男が私を解放するとは到底考えられない。

今度は一体何をされるのか…。


私は恐怖と淫欲の狭間で揺れながら、歪ませた目に涙を滲ませた。


「薬は十分に効いているようですね」

「ひぁっ! あっ、く、んん…っ!」


憎らしいほど穏やかなトーンで私の鼓膜を震わせ続けながら、男は指の力を緩めて性感の塊と化した乳首を擦り撫でる。

まるでクリをいじられてるかのような熱い快感がイッたばかりの体に流れ込み、私は拘束具を一層大きく響かせて全身を震わせた。


「やだっ、こんなの…っんぁ! あぁっ、ふぁああっ!」


どんなに快楽を否定しようとしても、恐ろしいほど敏感になった体は男の淫行を喜んで受け、下半身をズクズクと疼かせる。

悔しさと恥ずかしさがせめぎ合い、冷めた涙が頬を伝い零れ落ちた。


「良い表情ですね…。できることならたっぷり時間をかけて楽しみたかった」


そう囁くと男は突然私から離れてテーブルの方へと歩いて行った。


「試作品を今日中にテストして結果をまとめろというせっかちな顧客がいまして。残念ですが早急に事を進めさせて頂きます」


唐突に快楽から解かれ、男が話していることも理解できずただただ呆然とする私の横目で男はテーブルの上の白い布に手をかけた。

気にはしていたけれど、今までのことですっかり存在を忘れていた布の下の物体。

布が取り払われその正体がわかった瞬間、私は火照っていた体を一瞬にして凍りつかせた。


「い…や…っ」


白に囲まれた部屋の中でウザイくらいに自己主張する真っピンクの小さな機械…。

そのチャチな玩具が私に何をするのか、どれほどの威力なのか、想像なんてしたくもないのに勝手に下腹部の奥が重く脈打ち始める。

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