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訴えを続ける美園さんを無視して、僕はワイシャツを掴む手を冷酷に振り払う。


「一緒に帰ったら怪しまれるから、美園さん先に教室に戻りなよ」


「いや…! ねぇ、授業サボるからここで…っ」


「美園さん、命令だよ。教室に戻って」


「……っ」


「授業サボったりなんかしたら、お仕置きするからね」


…それを聞いて反論できるはずもなく、美園さんはついに観念してモタモタと身支度を整えて音楽室を出て行った。


それから10分の長い猶予を彼女に与えて、僕も教室に向かった。



・ ・ ・ ・ ・


…──ガラッ


教室に入ると同時にみんなの視線が一斉にこちらを向く。

…だけどただ一人、美園さんはうつむいて体を硬直させていた。


「すみません、保健室に行ってました」


「ん、そうか。今度からは保健室に行く前にちゃんと連絡しろよ」


「はい」


数学担当の山口先生と短いやりとりを済ませて席につく。


教材を机の上に広げてペンケースの中からシャーペンと指輪を取り出す。

指輪をシャーペンに通して、机の中に忍ばせてある人形を手に取る。


そして、これから入れるよという合図代わりに人形の股間を数回撫でた。


驚いたことに美園さんは微動だにしない。


何としてでも快感を押し殺す気なのか…。


そんな健気な姿を眺めながら、ゆっくりとシャーペンの柄を股間にうずめていく。



グ…ッ、と美園さんが身を屈める。

手の甲を口に当てて、声を抑えているようだ。


沈めたシャーペンをしきりに捻り、中をえぐるように出し入れさせる。


美園さんは更に深く身を屈め、閉ざしている脚をもぞもぞと動かす。

リズミカルな往復を始めると、ついには机に突っ伏してしまった。


今、彼女の頭の中はどうなっているんだろう。

壮絶な快感に真っ白になっているのか、
もう止めてと哀願を叫び続けているのか…。


いつもと変わらない授業風景の一角で、人知れず淫情に苛まれ、身悶えている彼女の後ろ姿はとてつもなくエロくて愛らしい。


僕は込み上がる笑みを噛み殺しながら、一層がむしゃらに手元を動かす。



「──…美園、美園!」


「…っあ、はっ、はい!」


不意に耳に届いた先生の声に僕はハッと我に返った。

名指しされた美園さんも上擦った声と共に慌てて顔を上げる。


「なんだ寝てたのか? この問題解いて目覚ませ」


「へ…、ぁ…っ」


黒板を見ると、一目見ただけで嫌気のさす数式がズラリと並べられていた。

…こんなときに指名されるなんて…。
運がいいんだか悪いんだか。


美園さんは重々しく立ち上がり、手でお尻の方をさり気なく隠しながら黒板へ向かう。

何が気になるのかと目を凝らしてよく見てみると、太ももに愛液の滴った跡が2つ3つ浮かんでいた。


美園さんがチョークを手に取ると同時に僕も一度手放してしまったシャーペンを持ち直す。


…そして、再び容赦のない挿入を開始する。


「…っ…ぅ…!」


ぎこちなくチョークを走らせる美園さんの脚がカクカクと震えている。


そろそろ限界なんじゃないだろうか。


…みんなの前でイクなんて、淫乱な美園さんにとっては最高のシチュエーションだよね?


そう頭の中で語りかけて、人形の股間をズンッと重く一突きする。


「──…っ!!」


「…!? おい、どうしたっ?」


ガクンと膝を折り、うずくまった美園さんのもとに先生が急いで駆け寄る。


「具合悪いのかっ?」


「…っく…」


「おい誰か、美園を保健室まで連れて行ってやってくれ」


「…私行きますっ」


先生の声かけに、美園さんの友達がすぐさま席を立った。

みんなの視線が集中している中、美園さんは友達に支えられてよろよろと立ち上がる。


「大丈夫? …わっ、凄い汗!」


「…ん、ぅ…っ」


そして2人は教室を出て行った。


…ちょっとやりすぎたかな。

僕はシャーペンを抜き出し、ペンケースにしまう。


…でも美園さん、僕が言ったこと、覚えてるよね?


…授業サボったらお仕置きする…って。


指輪を人差し指にはめて、鞄からメンソレータムのクリームを取り出す。

それを僕は、ぽっかりと開いた人形の股間に大量に塗りたくった。


…次の休み時間が楽しみだ。


それまで、僕を想いながら存分に身悶えていてね、淫乱人形さん。



‐END‐

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