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「ん、く…っ、あッ! はぁ…っ、だめ、も…っ! んぅっ、んんん!」
痺れる頭で限界を悟り、なんとか切迫を口にしたけれどすぐにまた唇を捕らえられてしまう。
私の哀願に反して指は一層荒々しく敏感な粒を弾き始めた。
パンパンに腫れたそこは惜しみなく刺激を受け取り、極上の疼きを爪先から頭のてっぺんまで流し入れる。
「んんんっ! んッ、ん、ふ…っ、うぅぅっ!」
荒ぶる衝動が津波のように体の芯を打ち付け、悦楽に耐える私はどんどん追い詰められていく。
背中を仰け反らせても、腰を捻っても逃れることは出来ない。
…もう駄目、イク…! イッちゃう…っ!
「んんっ! んっ、く…っ、ふぁ…っ! あッ、やあぁああーっ!!」
ビクンッと下半身が波打ち、甘美な解放感が体中に満ち満ちた。
一時の衝撃が通り過ぎてもなお心地良い余韻が響き、細かい痙攣が引き起こる。
「はぁっ、はあっ、…っう」
ようやく私を自由にした夏見とバッチリ目が合う。
あんな激しく責め立てていたのに夏見は疲れも見せず相変わらず飄々としていた。
「服、脱がないと汚れるよ」
「…っも! もう遅いよ! 馬鹿っ!」
発言まで飄々とするな!
自分と夏見の温度差にいたたまれなくなり、私は腕の間から抜け出して身を起こした。
「いや、これ以上汚れないために」
「…これ以上っ?」
「まだやるから」
「なっ…?! もっ、もういいよ! 充分だか…っうあ!」
腕を掴まれたかと思うと即座に力強く引かれ抱き寄せられた。
目先にある夏見の肩。
色の白さや首筋にかかる黒髪、鎖骨の窪み…。
なんだか全てがなまめかしく見えてきて、また心臓が騒ぎ立つ。
「っあ…!」
思わず見とれてしまっていると、不意に肩口に軽い痛みを感じた。
夏見の唇が、痕が残るくらい執拗に一カ所に吸い付く。
チュッ…と音を立てて離れると、また別の所に移動してそこをキツく吸い上げる。
…もしかして、キスマーク付けてる…っ?
そう意識すると途端に体が火照りだして、心臓が早鐘を打ち始めた。
未だ陶酔感漂う体が肩からの甘痒い痛みを受け緩やかに溶かされていく。
…と、今度は腰に夏見の指が滑り降りた。
「…っ!」
下着のふちを掴まれると同時に相手の意図を悟り、慌ててその手を自身の手で食い止める。
「ダメッ! 待って…!」
「無理」
「ダメーッ! やだやだっ、待ってってばっ!」
「本格的に拘束されたいか」
「ひッ…? なっ、なんでっ! 絶対やだ!」
なんかサラリと恐ろしいこと言ったこの人! 怖いっ!
ともかく、一方的に喘がされているというこの状況がもう我慢ならなかった。
私ばっかりアホみたいに呼吸乱してるなんて嫌だっ。
夏見も私以上に乱してやる!
「私もっ…、夏見のこと気持ちよくするっ…!」
火が出るほど熱い顔を夏見に向け、大胆なセリフを言い放つ。
それでも夏見の表情は腹立つぐらいピクリとも変わらない。
「いや、無理はしなくていいから」
「無理してないっ! そもそもここに来たのは私のテクを披露する為だったんだからね! ほらっ、早く脱ぎなさい!」
そう急かすと夏見はしぶしぶベルトに手をかけた。
他に物音がしないせいか、ズボンを脱ぐゴソゴソと布の擦れ合う音がやけに耳にまとわりつく。
必要以上に心臓が鳴り打ち、私は無意識に唾を呑み込んだ。
…そして、布の圧から取り払われた息子様が姿を現した。
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