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「焦らすな」

「…ごめ…っ…!」


ふと唇が離れて低い声で囁かれたかと思うと、謝る間もなく再び唇を塞がれる。

口内に伸びてきた舌に歯や歯茎をなぞられ、深々と舌を絡め取られていく。

理科室のときを思い起こす熱情的なキスに私の思考はたちまち溶かされていった。


「ん…っ、ぅ…!」


ゾクゾクと駆け上がる喜悦に足元が震えて立っていられなくなった私はすぐ後ろにあった机に崩れるように腰を下ろした。


それでも夏見は両手で私の頬を力強く包み込んで、口内を貪り尽くす。

水音が立つほどに舌で舌を舐り、口の端からこぼれた唾液を舐め取って唇に緩く歯を立てる。


息をつく間もないキスにだんだんと呼吸が苦しくなって、胸の鼓動が激しくなっていく。


「…さっきの、続きは?」

「っふ、ぁ…っ」


意識が白く霞みかけたところで唇を解放され、ぼやけた頭の中に夏見の声が響いた。


さっきまで私を苛んでいた恥じらいはすっかり掻き消えてた。

私は息を切らせながら夏見を見上げる。

視線の先にある唇は唾液で艶めかしく濡れていた。

…またキスして欲しい。
そんな欲望を焦がしながら私は微かに痺れる口を開く。


「好き。私も、夏見のことがずっと好きだった…っ」


ようやくその言葉を口にすると、呪縛から解かれたように心が軽くなった。


「…っん…!」


頭を引き寄せられ、無意識に目を閉じる。

この口づけが告白に対する夏見の応えに感じて、胸に熱く甘美な疼きが広がった。


今度は自ら口を開いて舌を伸ばす。

夏見の舌を追うように自身のを絡ませると、夏見の手が一層強く私を抱きしめた。


静まり返った室内に響く淫らな水音と吐息が私の中の情欲を高まらせていく。

ここが学校であることすら忘れるくらい私は無我夢中でキスに没頭していた。


「んっ…! ふ、ぅぅっ…!」


ふと降りてきた夏見の指先が太ももを撫でて、その奥の秘所に触れる。

唇にばかり意識を集中させていた私は、無防備な下半身に走ったそのわずかな刺激に目を見開いて大きく肩を跳ね上がらせた。


「んんっ!…く、ふ…っ…!」


激しい口づけとは裏腹に、指先は下着の上から割れ目を柔らかにたどっていく。

優しく、時折強く撫でて媚肉を押し広げ、そして息を潜めていた淫核をとらえる。

そこを集中的になぞられ、体はたちまち甘い快感に呑まれていった。


「ふ、ぁっ…! あっ、くぅ、ぅ…っ!」


我慢できずに私は顔を背けて甘ったるい声を漏らした。

ぎゅっと夏見の体にしがみ付いて、恍惚感に震えながら与えられる刺激に酔いしれる。

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