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演技じゃないってことくらいわかってるくせに、どうしてそんなことを聞くの?

意地悪なことばかり言う夏見を睨みつけると、反抗的な態度をした報復といわんばかりにますます律動が勢いを増し始めた。


最奥を激しく打ち付けられるたびに体の中枢で快感が弾ける。

立て続けに法悦の荒波が押し寄せ、私はどうすることもできずに情欲に溺れ続けるしかなかった。


「やああぁッ…!だめ、もうだめ…っひあ!ああぁあっ!」

「何で?」

「ほっ、ほんとに…っおかしくなっちゃうから…っ!」

「いいよ。おかしくなっても」


夏見は少し息を乱しながらそう言うと、顔を隠していた私の両手を掴み取って床に押さえ付けた。


「壊れるとこ見せて」

「やっ…!ゃだ、や…ッあああぁあ!!」


今の私の力じゃ夏見には到底敵わない。

夏見の鋭い視線を痛いほどに感じて、私は耐え切れず顔を限界まで背けて固く目をつぶった。


「嫌なの?」

「だって、…っく、うぅッ…そんな…!」

「元彼には見せたのに」

「みっ見せてなんか、な…っああぁ!ふあッあっ、ああぁあ!」


さっきからずっとカズヤのことを引き合いに出しているのは気のせいじゃないはず。

あまりにもあからさますぎる。こんなの夏見らしくない…。

どうして?

もしかして、カズヤにまだ未練を残してるとか思われてる…?


本当にそうだとしたら、早く誤解を解かなきゃ…っ


快楽に苛まれている脳内を必死に働かせてその考えにたどり着き、私は顔を真っ直ぐに夏見に向き直した。


「…私…っ、カズヤのことはもうなんとも、思ってないよっ…?」

「それはわかってる」

「ふぇっ…? じゃあ、なんでっ…」


夏見の意図が途端にわからなくなって、私は戸惑いの言葉を漏らす。

すると不意に抽挿がなだらかな動きに変わった。


「…俺が、勝手に嫉妬してるだけ」


目を伏せて夏見はそうポツリと呟いた。


「嫉妬…?」

「あの男の方が広瀬のことをたくさん知ってるって思うと、頭破裂しそうになる」

「…え…っ」


思いがけない告白が胸の内を乱し、まどろんでいた意識が一気にクリアになっていく。

返す言葉が見つからなくて驚いた表情を浮かべたまま固まっていると、夏見は動きを止めて弱々しく私の胸元に頭を預けてうなだれた。

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